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新隊員教育隊での出来事は陸自ナビクマの勤務経験に基づき、これから自衛官を目指す人に向けて一部脚色して書いています。
少々偏見も混ざっていますがご了承ください。
前回のお話はこちらから
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【出典】海上自衛隊小月教育航空隊
【整理整頓】自衛隊の生活隊舎
参考
整理整頓が基本
毛布類は水平直角
毛布の耳はしっかり揃える
ベッド下に余計な物は置かない
まず自衛隊の基本的な考えとして、整理整頓が根底にあります。
部隊配属後は部隊長等の点検時以外には好き勝手に使いますが、教育隊では整理整頓をみっちり叩き込まれます。
ナビクマもきっちりしたタイプではなかったので、どうしてなのか班長に聞いたところ
「うーんとね、もしナビクマ君が戦争とかに行ったら今使ってる部屋を明け渡さないといけなくなるじゃん。その後にナビクマ君の荷物をまとめて実家に送ったり官品だったら回収する事になるんだよ。」
「うんー。あんまり考えたくないんだけどねー。んで、自衛隊は人も多いし、皆が整理整頓してたらすぐ終わるよね。それと普段から整理整頓しておけば、いざっていう時にすぐ出動出来るじゃん。班長はその2つが整理整頓の理由だと思うよー。」
という答えでした。
どちらかというと有事の際に即応出来るように普段からしっかりやっておくという考えが強いようでした。
でもですね。。。自衛隊の整理整頓は物だけじゃなくて、配置にも徹底的に拘ります。
毛布の耳(端)が切り株のようにきれいに整っています。
バームクーヘンと呼ばれていますが、、、起床後、間稽古(朝礼)までに居室の整理整頓と合わせて写真のように整える必要があります。
最初は要領がわからないのでとにかく時間がありません。
慣れない団体生活、体を酷使する訓練、落ち着かない環境で疲労しているはずです。
でも班長達は求めてきます。
出来ないとどうなるかというと。。。
自衛隊名物(?)台風発生
台風とは
居室の中で台風が吹き荒れる
あらゆる物が散乱
ベッドが木に引っかかっていた?!
でも物は壊されない
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新隊員教育隊その2から数日後。
その日も朝からドタバタ。
訓練準備、予習、掃除など、やる事が沢山あって居室の整理整頓やベッドメイキングはお座なりになってました。
朝礼で区隊長が変な事を言ってました。
「今日は良い天気なんだが、もしかすると午後から台風が来るかもなあ」
外は晴天。天気予報も一日晴れ。
台風??何言ってるんだ。。。
何も知らないナビクマはアホな事を考えてました。
昼食も食べて、午後の訓練もいつも通り終わりました。
和やかに談笑しながら居室の扉を開けると
ベッドがありませんでした・・・
ベッドどころか、ロッカーも横倒し。
畳んで入れておいたはずの服も散乱。
居室の中を大型の台風が全部吹き飛ばしていったのです。。。
ベッドは何故か1階の木の上に引っかかってました・・・
しばらく呆然としてると班長達がやってきて
「しっかり整頓しておかないとまた台風くるかもなー」
と笑いながら通り過ぎていきました。
幸いというか、当たり前なんでしょうが物は壊されてはいませんでした。
大人げない。。。子供かよ
その後ブツブツ不満を零しながら皆で後片付け。
勿論台風という無駄な行為についてです。
「いくら体感させるにしてもこれはないよねー」
「おかしくねー」
ナビクマももちろん混ざって
台風は後の思い出話になると言う方もいましたが、正直無駄な行為だと思います。
同じ時間使うなら学生の乱雑な整頓を写真に撮る。
班長達が整理整頓し写真を撮る。
プロがやるとこんだけ違うしすぐ行動に移せるといざという時助かるんだぞ、と教えてくれた方良いと思いました。
そして1つ決めたことがあります。
数年後班長やる機会が回ってきて、事前MMで力説した結果台風はやらない方向になりました。