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在日米軍基地警備員の給与
2022年度参考データ
基本給169,900円
夏季・年末手当4ヶ月分
住宅手当
通勤手当
時間外手当
夜勤手当
夜間勤務手当
扶養手当
地域手当
寒冷地手当
退職手当
基本給だけで見るとかなり低いです。
これだけだと生活厳しいと感じる方も多いと思います。
今回は実際警備員として勤務している方がいくら貰っているのかを取材してきました。
基地警備員初年度の年収
キャンプ座間勤務警備員モデルケース
妻、子3人扶養、住宅手当28,000円、通勤手当2,000円支給の場合の年収
基本給169,900円
時間外手当125%支給(週40時間を超えた時間に対し支給)
扶養手当36,500円(妻6,500円、子10,000円×3)
夏季、年末手当4ヶ月分
地域手当12%(キャンプ座間)
祝日勤務手当135%(米国祝日勤務日に加算され、更に代休発生)
夜勤給125%(22-5時までの勤務に対し支給)
夜間勤務手当(公安)一回毎に1,100円加算
初年度の概算年収
(1月1日より勤務開始した場合なので中途時期に入職した場合夏季・年末手当は満額支給されません)
(169,900×1.12)+36,500=226,788(基本給×地域手当)+扶養)
7-17時、17-7時を2週交代で実施した場合の加算
時間外手当(週44時間勤務)
16,990×1.25=21,237
夜勤手当(22時-5時該当)
一回当たり約1,850円加算
月8回で計算
1,850×8=14,800
夜間勤務手当(公安)
一回当たり1,100円加算
月8回で計算
1,100×8=8,800
毎月の概算給与
226,788(基本給+地域手当+扶養手当)+28,000(住宅手当)+2,000(通勤手当)+21,237(時間外手当)+14,800(夜勤手当)+8,800(夜間勤務手当)
=301,625
上記に加えて更に米国の祝日に勤務した場合、135%が勤務給に加算されます。
夏季・年末手当概算
226,788×4=907,152
初年度の年収概算
301,625×12+907,152=4,526,652
概ね450万程度になります。更に追加で祝日勤務手当が加算されます。
学歴職歴関係なく初年度450万円程度頂ける職業となります。
社保で20%引かれると手取りが360万円くらいです。
基地警備員の募集条件
出典【独立行政法人駐留軍等労働者労務管理機構】
警備員の募集要項
職種経験問わず
普通免許
TOEIC350以上、英検3級以上等
体力テスト
バックグラウンド調査
学歴、職種経験は問われません。
TOEIC350以上、英検3級以上は中学英語レベルです。
学校卒業後、全く英語に触れていなかった場合概ね200時間程度の学習で到達可能です(個人差有り)
また体力テストが実施されますが、腕立て2分で19回以上とかなり緩い内容です。
定期的にバックグラウンド調査が実施されます。
概要としては過去に重大犯罪を起こしていないか、政治的に問題のある団体に加入した経験がないか等をチェックされる調査です。
親族にも適応されるとの事でした。
実際の勤務内容
警備員のお仕事
ゲートガードとして立哨
緊急時の対応
夜勤、時間外勤務有り
基地のメイン又は各ゲートに立って出入者及び車両の監視を実施します。
不審者の侵入等、緊急時の対応もあります。
0530-1830、0630-1930、0730-2030、1930-0830といったように変則時間交代制の勤務です。
3-4時間立哨、交代、3-4時間営舎内勤務、3-4時間立哨等
夜勤は交代制で有り、部隊によって4-8時間程度時間外労働が発生します。
勤務中は銃を携行、夏季の厳しい環境下でも装備は変わらないといった体力的にきつい状況もあります。
警備員の離職率
1年以内20%との事でした。
この数字は退職だけでなく、トランスファーを含みます。
警備員を足掛けとして基地従業員になり、その後自分の希望する職種へ異動する方も一定数いるので2割程度だそうです。
なので他に比べると年中募集しているポストになります。
【メリット・デメリット】実際の基地警備員に聞いてみた
警備員のメリット
初任給は低く見えるが年収は結構高い方
体力さえあれば何とかなる
英語力がなくても入れた
週の半分が休み
副業OK
基本給が169,900円からと他のポストに比べかなり低く見えますが、実際は手当が大きく加算されるため基地の中でも高給取りになるそうです。
他のポストでは予算の都合上時間外労働が認められずサービス残業をしている部署もあるとの事。
しかし警備員は予算編成の段階で時間外労働が入っているため、必ず支給されるそうです。
基本給が低くとも1.1-1.2倍になれば大きいですね!
警備員に求められる英語力は高くありません。
無線は全て英語でのやり取りですが、基本的に何かあっても電話(日本語)で何とかなるし、難しい案件の場合は通訳や上司が飛んでくるとの事。
ただし英語が出来れば警備員から上のポストに昇任も可能です。
入った時は英語が出来なくても、少しずつ勉強を重ねて警備隊の隊長になった方もいらっしゃるとか。
また変則44-48時間労働のため、部隊によっては週の半分が休みになるそうです。
12時間勤務、休、12時間勤務、休、休、12時間勤務、休、8時間勤務等
休みが多いのでその分副業や家族との時間に使えるといった声もありました。
警備員のデメリット
夏季はかなりきつい
緊張感とストレス
急な予定の変更
鶴の一声
ガードとして立哨する警備員は真夏の炎天下でもフル装備です。
熱中症のリスクも高く、体力的にかなりハードな状況も。
その分お給料に反映されますが、体調管理には注意が必要です。
また勤務中は銃を携行します。
自衛隊は駐屯地の弾薬庫警備等以外では弾倉に実弾を入れる事はありません。
また射撃訓練以外で薬室に装填する事もありませんが、基地警備員は常に薬室に装填した状態で勤務するとの事です。
警察、自衛隊とは違い威嚇射撃は存在しないため、緊急時には命中射撃が必要になります。
個人の裁量が大きい分、ストレスを感じやすい状況も多いとの事。
特に9.11時、警備員は厳戒態勢を継続する必要があったため、かなりきつい状況だったそうです。
自衛隊同様、警備員も射撃訓練があります。
自衛隊と違うのは射場が少ないこと。
なので、射撃予定だった部隊のキャンセルがあった際に、いきなり射撃訓練が入ることもあるそうです。
他にも人員充足のために一時的に他の基地に応援に行ったりする事も。
スムーズな予定通りになり辛い職場だそうです。
警備員は基地従業員です。
上司も米国人になります。
上司の一声で予定が変わったり、業務が変更になる事も多く、振り回されることも。
何か変更事項があっても気にしない人が向いているかもしれませんね。
基地警備員に応募するには
ハローワーク、エルモ(駐留軍等労働者労務管理機構)の求人を参照ください。
※在日米陸軍、海軍、空軍、海兵隊でそれぞれ応募書式が異なります。
例 海軍の場合
※応募する職種によって日本語で記入、英語で記入、両方で記入を求められるケースがあります。
警備員に限らず日本語と英語両方で提出すると書類選考を突破する可能性が高くなるそうです。
上司となる日本人が見やすいため
海軍の場合、空席応募用紙の他に専門職職務経歴書も必要になります。
基地警備員の耳より情報
陸軍は警備員で就職した場合、試用期間後もグレードは変わらず警備員(3-1)169,900円です。
しかし、海軍はほとんどの基地で移動巡視警備員として募集をかけることが多く、移動巡視警備員の枠で採用された場合は試用期間後に警備員からプロモーション(昇任)し、移動巡視警備員となります。
グレードが3-1から3-2になるため、基本給も185,600に半年でアップします。
年収が一気に30万円以上上がるので、上記モデルケースの方の場合は2年目で500万円を超える事に!
上官の指示で車両でのパトロール任務が付与される可能があるくらいで、その他の業務内容はほとんど変わらないとの事でした。