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新隊員教育隊での出来事は陸自ナビクマの勤務経験に基づき、これから自衛官を目指す人に向けて一部脚色して書いています。
少々偏見も混ざっていますがご了承ください。
前回のお話はこちらから
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【休み明けに?!】新隊員教育隊その9学科試験
この記事は3分で読めます。 新隊員教育隊での出来事は陸自ナビクマの勤務経験に基づき、これから自衛官を目指す人に向けて一部脚色して書いています。 少々偏見も混ざっていますがご了承ください。 前回のお話はこちらから 【出典】第1特科団 【連休明けにご用心?!学科試験その1】 陸自ナビクマGW最高だったよ~お土産話いっぱいあるからね~ 楽しかったGWも終わって東京バナナを土産に生活隊舎に戻ると、皆必死になって勉強してました。。。 「ナビクマくんお帰りー。おっ、東京バナナじゃん。うちのマルセイユバターサンドも絶品だから食べてけろ!」 陸自ナビクマう、うん、、、ありがとう。って何で皆勉強してるん? 「ナビクマは家でやってきたとか?連休明けに学科試験あるって教官言ってたじゃん」 ・・・!!やばい、、すっかり忘れてた!! そんなこんなでナビクマも皆と一緒に勉強することにしました。。。 学科試験 新隊員教育隊では自衛隊に関する学科試験がある 服務、法令、基本教練等 座学でやった範囲から出題 赤点再試有り 生点で成績に反映 【出典】海上自衛隊小月教育航空隊 新隊員教育隊では学科試験が2回あります。 教育期間中の座学で自衛隊の法令や服務等について学び、加えて基本教練等の訓練で学んだ内容から出題されます。 【出典】ヤフオク 入隊すると新隊員必携という参考書が配布されます。 警察官職務必携とよく似ていて、新隊員が最低限学ぶべきことが書かれています。 ヤフオクに出品されてたのは遺憾ですが、基本的に問題はこちらから出題されます。 それ程難しくはないのですが、勉強しないと赤点で再試が待っています。 何より学科試験は生点として成績に大きく影響しますので満点目指してくださいね。 学科試験までのあと〇日・・・ 陸自ナビクマや、やばい・・・全く勉強してなかった。。。H君は勉強してた? 大慌てで緑本(新隊員必携)を開いて勉強してると、余裕の表情でH君がベッドでスマホをいじってました。 「んー。あんまりやってないけど俺は普通科でいいやって思ってるし。」 陸自ナビクマノーノー!成績悪いと普通科もダメかもよ! 「マジで?!ど、どうしたらいい?」 ひよこ教官一緒にやるしかないよ! 学科試験までの道のり 学科試験1週間前は消灯延期OK 早起きしてベッドの上で勉強 1人よりも仲間を誘って 自衛隊人生が掛かってる 眠くてもやるべき! 成績悪いと外出に影響も 学科試験前は消灯延期が認められます。 通常23時に消灯ですが、事前に申告すると24時まで自習室等で勉強する事ができます。 ナビクマも弱い人間なので1人だと眠気に負けて勉強出来なかった日もありました。。 何人かでやると声掛け出来ますのでおススメです。 この学科試験で自分の行きたい部隊や職種が決まると思って下さい! 60点しか取れなくて再試と行きたくない部隊に飛ばされるよりも、100点取ってやりたい事をやりましょう! 教育隊にもよりますが、学科試験で赤点を取ると外出に制限がかかる場合もあります。 外出は最低限の事をマスターしてから。と考える方も多いので注意して下さいね。 迎えた本番当日 頑張ったかいがあって、100点満点でした。 「ナビクマよく頑張ったな!」 陸自ナビクマありがとうございますっ!! 区隊長から直接褒められ、ご褒美も頂きました! ※教育隊では学科試験以外にも体力検定、射撃等で成績優秀だった場合賞状と副賞が授与される事があります。 眠くても頑張って、もがき苦しんでも頑張って、見苦しいほどカッコ悪くても努力する事で形になります。 特に教育隊では今まで出来なかった事にチャレンジする絶好の機会です。 今回芽が出なかったとしても、必ず次につながるので頑張りましょう!
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行軍を楽にするコツはこちらから
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【行軍が楽になる?!】山歩き名人インタビュー
山登りと沢登りの名人から行軍のコツについて教わりました。 行軍が苦手な方、ウォーキングを趣味にしたい方向け 新隊員教育隊での行軍はこちらからどうぞ 陸自ナビクマはあはあ。。。しんどい・・・ ひよこ教官どうした?休みの日に行軍の恰好なんかして 陸自ナビクマ来月の演習で40km行軍あるので。。。ぼく行軍苦手なので少しでも練習しないと ひよこ教官行軍はきついよなあ。どんな練習してるんだ? 陸自ナビクマとにかく駐屯地の外柵沿いを歩いて体力をつけます! ひよこ教官なるほど。それも確かに良いと思うが、今回山登り名人から秘訣を聞いてきたから試してみないか? 山歩き名人インタビュー【行軍前に実施すべき筋トレ】 今回山登りと沢登りの名人から直接山歩きと行軍のコツを聞いてきました。 名人は陸上自衛隊に入隊後戦闘職種に配属され、退官後は各地方の難所と呼ばれる山や沢を何度も踏破し、狩猟により生計を立てられている山歩きのプロです。 ナビクマ:早速ですが、自衛隊の行軍のコツを教えてください。 名人:自衛隊の行軍で一番重要なのは基礎体力、特に下半身と体幹がしっかり鍛えられていないと疲労が蓄積しやすく、転倒でケガをする事が多々あると思います。 ナビクマ:基礎体力ですか。新隊員教育隊では課業前、中、後に持続走で走ったり、筋トレを実施していますが、足りませんか? 名人:持続走や筋トレも勿論重要です。ただ行軍では舗装された道路よりも山道(不整地)を歩くことが多いです。加えて銃や装具と背嚢を背負っています。後半の上り下りがきつく感じることないですか? ナビクマ:確かにそうですね。。。特に後半は休憩後背嚢を背負って立つ度に膝がガクガクになったりしました。 名人:そうそう。そういった経験ありますよねー。上り下りでは膝への負担も大きいので特に体幹が重要になってきます。 ナビクマ:対処法を教えてください! 名人:筋トレです。普通の筋トレではなく、下半身と体幹強化に特化した筋トレを行軍一カ月前から持続的に実施してください。必ず効果は出てきますよ。 ブルガリアンスクワット 下半身強化の近道 1日10~20回3セット 営内で簡単に実施可能 膝への負担が少ない やり方はとっても簡単 イスを準備して片足を乗せ反対の足を曲げてスクワット これを10~20回繰り返すだけです。 片方の足をイスに乗せて 前方に出した膝が概ね直角になる程度まで曲げるだけ 肩から膝まで一直線になるように背筋を伸ばしましょう これを片足ずつ10~20回で3セット 前足のかかとに重心を置くとより効果的です 山歩き名人インタビュー(行軍準備) ナビクマ:下半身と体幹強化トレーニングのご説明ありがとうございます!他のコツも教えてください。 名人:そもそも行軍の目的は何だと思いますか? ナビクマ:えーと、車両が使用できない場所への移動を想定しての訓練です。 名人:その通りです。加えて体力向上と身体機能の最適化が挙げられます。 ナビクマ:具体的には? 名人:行軍を行う事で自分の体の弱い部分や歩き方のクセがわかるので、補備修正する事で行軍以外でも疲労し辛い体を作る事ができるようになります。 陸自で行軍が必須な理由 何故行軍をするのか 車両が使えない状況を想定 自己流の身体の使い方を最適化 長期間の任務継続に必要な体作り 車両が使えない状況 日本の国土は山岳、森林共に凡そ7割を占めます。 都市部ではもちろん舗装道路が整備されていますが、田舎ではそうでない地域も多いです。 また災害、事故等により道路の寸断も度々発生することも。 自衛隊は国家を守る最後の砦ですので、舗装道路がなくとも目的地まで到達する必要があるため、特に陸自では行軍が必須になります。 自己流の身体の使い方 行軍を経験する事で自分の体の使い方を最適化できるようになります。 銃4キロ、装具8キロ、背嚢10~30キロ(想定による)を持って40km以上山道を歩くのですが、何も考えずに歩くと足に豆ができたり、膝、腰、肩、体の疲労等様々な箇所に異状が出てきます。 どうやったら自分の身体に疲労を溜めずに歩けるようになるかを、自分で体感しながら少しずつ修正することにより、自分流の身体の使い方がわかってくるようになります。 以下一例です。 負い紐の肩付けの位置(よくあるのが締め付けにより血流が悪くなり、痺れや疲労につながる) 売店で購入できる行軍用の負い紐を付けるとかなり楽 背嚢の重心(大体は上にあると楽だが体型による) 写真のように重心が下(荷物が下に多く入れてある)と腰に負担がかかるため、特に上り下りで疲労しやすい 弾帯パッドと弾帯延長による腰の負荷防止 弾帯をきつく締めた状態では血行が悪くなるため腰への負担が大きくなります。 特に腰痛持ちの方は要注意です。現在腰痛がなくとも対策なしの場合将来的に発症する可能性があるため、早めに準備するのをお勧めします。 単調な行動が出来なくなったら黄色信号 行軍は全身運動です。 人は立っているだけでバランスを取るために体の様々な機能を活用しています。 脳から発信された電気信号が脊髄を通って各部位に伝達し、必要な動きを形成していきます。 右足を上げて前に進む。 言葉にすると一言ですが、体の中では膨大な情報量(電気信号)が駆け巡っているのです。 行軍は単調な行動の繰り返しがほとんどですが、だからこそ体の変化に気付きやすくなります。 筋肉の疲労で電気信号の伝達が遅れると足がもつれたり、時には転倒してしまう事も。 歩いていて何か変化を感じたらサインを見落とさずに、水分補給やストレッチをしたりして、疲れを溜め込まないことも重要です。 名人インタビュー(栄養補給) ナビクマ:素晴らしいアドバイスありがとうございます!行軍間の栄養補給について教えてください。 名人:まず水分補給はこまめに実施するのが大事です。のどが渇いたと感じた時点で既に脱水の初期症状なので、感じる前に定期的に水分摂取することで疲労軽減につながります。 ナビクマ:確かに行軍中は汗かきますよね。固形物はどうですか? 名人:カロリーも定期的に取るようにしてください。行軍終了後が本番です。水同様にこまめにカロリー摂取する事をお勧めします。 ナビクマ:因みにどのようなものが良いですか? 名人:手軽に食べられるスティックタイプの栄養補助食品(カロリーメイトを除く)が良いと思います。後は自分へのご褒美に高級チョコを準備してた方もいました。 ナビクマ:高級チョコ?? 名人:はい。こんな感じのですね。普段買いするには高すぎますがw行軍中は特にカロリー摂取の面だけでなく、頑張ってる自分にご褒美として食べると効果的です。 ナビクマ:リンドールですか!確かに絶品ですよね!疲れてるときには尚更美味しく感じそうです。。。 名人インタビュー(終わりに) ナビクマ:名人今日は長時間ありがとうございました! 名人:いえいえ。お役に立てれば幸いです。更新頑張ってください! ナビクマ:はい!最後に当サイトをご覧になってる方にメッセージをお願いします。 名人:行軍も山歩きも自衛隊生活も回数を重ねる度に体が慣れて楽になります。最初はきついかもしれませんが、必ずレベルアップするので、嫌がらずに寧ろ自分のためだと思って楽しみにすると良い結果になると思います。頑張ってください! ナビクマ:ありがとうございました!! ...
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【準備は万端に】行軍訓練その1
GWも終わって訓練も最盛期に近づいてきました。
ランニング、筋トレも入隊当時の頃とは負荷が違うし、ナビクマ自身楽にこなせるようになってました。
そんなある日の朝礼で区隊長からの一言。
「これから自衛隊名物行軍訓練をやっていく。最初は10キロ。駐屯地の周りを装具を着けて歩くだけだ。慣れていないと意外ときついぞ。」

「10キロなら余裕だろうと考えているヤツも多いと思う。行軍は準備が何よりも重要だ。班長からしっかりやるべき事を聞いて準備してくれ。」
ドキっとしました。
10キロくらい何とでもなるでしょ、かなり舐めてたからです。
朝礼後班の皆と話をすると
「んー。正直10キロなら大丈夫だと思うけど間もなく梅雨だからね。。。天気が悪いとヤバそうじゃない?」

「雨もだけど、行軍って足に豆出来て、更に豆が潰れても歩くから終わった後が大変だって聞いた。。」
「それやばくね・・・。半長靴洗うの大変そうだや。」
色々と参考になりました。
その後班長達からアドバイス頂いてうちの班でも準備が始まりました。
行軍準備
厚めの靴下
履きなれた半長靴
行軍用のインソール
塩飴
飲料水
裁縫道具
ハッカ油

まず一番必須なのが行軍用の厚手の靴下です。
行軍は駐屯地のような舗装された道路を歩くこともありますが、大体は演習場内の山道を延々と歩き続けます。
長時間歩くと豆が出来ます。原因は足の裏に摩擦が生じると皮膚が炎症を起こして豆が出来るというメカニズムです。
舗装された道路だとあまり気にせず歩いても豆は出来にくいのですが、山道をイメージしてください。
ゴロゴロした石や岩。
ぬかるんだ道。
登ったり下ったりの斜面。
特に石や岩は足の重心がずれやすくなるので、弱い部分に摩擦が生じやすく豆ができやすくなります。
重心がずれても厚手の靴下でガードすることで豆を防ぎやすくなるので、まずは靴下を行軍用のを揃えてください。

半長靴は履きなれたものが一番です。
半長靴は固いので、新品だとそれだけで豆が出来やすく疲労も大きくなります。
履きなれることで足と半長靴がフィットし歩きやすくなります。

インソールも重要です。行軍はとにかく足と膝に疲労が蓄積していくので、少しでも良い物を使うと楽になります。
ナビクマも自衛隊に入るまではインソールなんてどうでもいいじゃん!と軽く考えていました。
先輩にインソールは絶対良い物にしとけよ。マジで全然違うから!と強く言われしぶしぶ購入したのですが、、、
本当に疲れ具合が違いました。
完品のインソールを使ってた時は40km歩き終わったあとは3t半に乗り込むのもきついくらい足が重かったのに、このインソールに変えてからは疲れてはいるけど、まだいける!と思うくらい足が軽く感じました。
行軍は歩き終わってからが本番です
自衛官は体が資本です。少しでも楽をするために良い物を選んでくださいね。

行軍中はかなり汗をかきます。
塩分補給と眠気防止に塩飴が効果的です。
行軍は長期戦になるので手持ちで塩飴をおススメします。
塩分補給出来れば何でも良いと思いますが、個人的に美味しかったのでチョイスしましたw

裁縫道具も準備しましょう。
豆が出来てしまった時にそのまま放置するよりも、自分で水泡部分に針で穴を開け、水を抜いた方が楽だからです。
コツとしては大き目の穴を2か所開ける事。
しっかりと水を抜いて乾燥させると豆が気にならなくなります。

ハッカ油は虫よけになるだけでなく、眠気防止に最適です。
ツーンとくる刺激臭があるので、眠くなっても覚醒します。
行軍で怖いのが歩きながら寝てしまい、崖から転落したり、沼にダイブすることです。
行軍は夕方くらいから開始して次の日の昼くらいまで歩く事が多いので、眠気との勝負もあります。
危険防止にもなるのでおススメです。
【徐々に長く】行軍訓練その2
少しずつ長くなる
最初は10キロ
20キロ、30キロと長くなる
本番は30キロ前後
部隊配属後は40キロ以上もある
最初は10キロからスタートします。
これは部隊配属後も同じで、最初から40キロを歩く事はまずありません。
自分の体に背嚢(リュックサック)約20kg、銃4kg、装具約5kg
合計30kg程度の重量を背負うことになります。
この他に無線機や医療セット等他の荷物を背負うことも。
10キロを歩く時に、背嚢の背負い方、装具の締め付け、銃の持ち方を体に馴染ませると楽になります。
20キロでは更に補備修正を行って行軍に適した体を作り上げていきます。
本番では30~40キロ歩く事になるので短い距離を歩く際に、どれだけ準備出来たかが重要になります。
【歩いた後が仕事】行軍訓練その3
行軍は移動手段
行軍後の行動が目的
体力が残っていないとアウト
疲労を貯めないことが重要
行軍はあくまで移動手段です。
車両で移動出来ない時に徒歩で移動し目的を達成します。
敵地まで徒歩で進入し、敵陣地へ突撃し占領するのが目的であれば、歩いた後に突撃する任務が残っています。
歩いたら終わりではなく、歩いた先に目標がある事を念頭に、疲労を貯めこまずに歩ききるにはどうすべきかを考えながら歩きましょう。
行軍まとめ ナビクマ達の行軍訓練
「我々は30キロ先の敵陣地に向けこれから行軍を開始する!あいにくの雨だが、敵も状況は同じだ。きつい1日になるが任務達成まで頑張って欲しい。全員での任務達成を期待する!」
区隊長の檄と共に行軍訓練が開始しました。
「おー!!」
色々揃えて準備万端!
ついに本番の行軍訓練スタートです。
迎えた本番30km
天候は一日雨
慣れない山道
豆に針で穴を開ける
湿気と汗が体力を奪う
歩きながら眠ってケガをする隊員
行軍後の突撃

本番は朝からずっと雨でした。
迷彩ポンチョを被って行軍開始。
50分で4k歩き、10分休憩のサイクルだったのですが、生暖かい雨が降り続けます。

周りを見ると大分士気が下がってました。
行軍前に班長から
「靴下重要だよー。晴れの日なら良いけど雨の日はゴアソックスも選択肢に入れてねー。」
と言われたのを思い出しました。
ゴアソックスとは、防水処置された靴下です。
値段はかなり高めですが、通気性もあって足が濡れにくいのが特徴。


【出典】陸上自衛隊
雨は小雨になったりするものの一向に止まず、登りと下りが続く山道に入りました。
行軍中は私語厳禁。
会話はほとんどせずジェスチャーで伝達します。
舗装された道ではないので、足への負担も少しずつ大きくなってきました。
休憩の合間に靴を脱いで、足の血行を整えなるべく空気に触れさせ冷却を試みます。
「足がじわ~っと痛んできたら疲れが溜まってきてるからな。早めに言えよ!」
教官からの声にOKサインで合図。

15キロくらい歩いて大休止に入りました。
通常の休憩は10分。大休止は40分です。
ずっと付き添ってくれている衛生隊の隊員が1人1人に声をかけてくれました。
「大丈夫?何かあったらすぐ呼んで!」

ホント先輩凄いなあと思いました。
大休止の際にじんわりと痛んで気になってたので靴下を脱いでみると大きな豆が出来てました。
それを見てた班長が
「あー、これはすぐ水抜きした方良いね。ナビクマ君、我慢しないで次からはすぐ言ってねー」
と、衛生隊の方を呼んでくれました。
コールドスプレーで冷やされ、アルコールで除菌後に大きな針ですぐ水抜き。
手前から指して奥側に貫通。
2分で処置完了。
「どう?これで痛みはないけど、すぐまた水溜まるから違和感あったら教えて」

その為のソーイングセットだったのか!
とても勉強になりました。
大休止後に行軍再開。

一度体が冷えると疲れが倍に感じました。
雨も止まず湿気と汗で容赦なく体力を奪われます。
何で背嚢がこんなに重いのか。
しきりに気にしてると班長が近づいてきて
「ナビクマ君、背嚢をもっと上の位置で背負おうか。」
背嚢の位置調整をしてくれました。
長距離行軍では背中に背負う背嚢はなるべく重心が高い方が楽です。
しかし密着させすぎると血流が悪くなって手足がしびれてきます。
丁度いい案配は自分の体に聞きながら見つけていくことになります。
25キロを超えて夕方。うす暗くなってきました。
その頃になると躓いたり転んだりする隊員が増えてきました。
中には大きな水たまりにドボンと突っ込む隊員も。
「寝るなー!ケガするぞ。後ろのヤツは前のヤツが寝てたら起こしてやれ!」
教官が大きな声で怒鳴ります。
が、疲労困憊で手を挙げる人もまばら。
重い荷物を背負って寝るはずないでしょ。。。と思ってましたが、人の体は正直なんだなと、この時初めて知りました。
疲れてくると眠くなる。
暗くなると眠くなる。
当たり前の事ですが、本当の意味で実感する機会となりました。

そして30キロ地点に到達。
最後に待っていたのはハイポート!
「よーし、これで最後だー!!全員目の前の丘まで登って占領しろ!!」
どこから元気が出てくるのか。
いつもなら嫌な気分になる教官の罵声が何故か頼もしく感じました。
もう体力はほとんど残っていません。
足も痛い。
身体も痛い。
とにかく眠い。
でも皆で大声で歩調を合わせ丘の上へ。
ピーっっっ!!
「状況終了!お前らよくやったっ!」
笛の音と共に行軍訓練が終わりました。
行軍後に
駐屯地に帰隊後、区隊長から
「君たちはよく頑張った。入隊から2カ月。自分にも自信がついてきた頃だと思う。行軍訓練は正直きつい。区隊長、教官、班長達も1人だと歩きたくはない。でも周りがいれば何とでもなるものだ。今回の訓練で身に着けたことを忘れないで欲しい。」
正直疲れてて眠かったけど、何故か身に沁みました。