目次
メモの効果的な取り方についてまとめました。
自衛隊に限らずあらゆる分野で押さえておくべき事
効率的に記憶に定着させたい方向けです。
メモの重要性
新隊員教育隊ではメモの重要性を叩き込みます。
週一で実施される服装容儀検査でメモ帳を持っているかを確認する教育隊もあるくらいです。
では何故メモが必須になるのでしょうか。
メモの重要性
人の記憶はすぐあやふやになる
教育隊では班長からの連絡事項を他の隊員に伝達する事も多い
書く事で忘れにくくなる
メモを取る事で相手に話を聞いているという安心感を与える
話の骨組みを理解しやすくなる
重要な事は必ずメモを取れと教わります。
人の記憶はすぐあやふやになるもので、一昨日の昼食に何を食べたのかをしっかりと覚えていれる人は少ないのです。
誕生会、結婚式といったように何かのイベントと紐づけられると、私たちの脳はこの記憶は重要だから忘れにくくしようと働きかけるようになります。
結果として奥さんから結婚式の事について聞かれるたびに、何を食べたのかを自然と思い出す。そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。
それを人為的に起こすのがメモを取るという行為です。
班長がここは大事だからメモを取れと言った。手を動かしてメモを取った。
忘れやすいはずの情報が、呼びかけと行動によって紐づけられ、忘れにくくなり、忘れてもメモを見れば大丈夫といった安心感も生まれます。
新隊員教育隊ではプラス要素として、情報の共有化を図り隊員相互の意思の疎通を促すといった目的もあります。
そしてもう一つ重要な事は、メモを取る事で話している相手の興味関心を惹きやすくなるという効果もあるのです。
あなたが誰かに何かを伝えようとする場面をイメージしてください。
ただ頷くだけの人と、自分の言ったことを頷きながら聞いて更にメモを取る人。
どちらに頼み事を任せたくなるでしょうか。
ほとんどの方はメモを取った方だと思います。たった数十秒の手間で相手の印象を良くすることにもつながるのです。
〇〇さん大事な話してたと思うんだけど、長すぎてよくわからなかった。。。
そんな経験はないでしょうか。
自分が100%理解している事でも誰かに伝えようとすると半分しか伝える事が出来なかった。
よくある事です。
私たちは個々それぞれ能力やバックグラウンドが違います。
一回では話の骨組みを理解出来なくとも、要点のメモを残しておけば大筋を理解しやすくなるのです。
上記でも書いていますが、自分が理解出来なかったことでも
すみません!メモをとったのですが、ここの部分をもう一度説明して頂いてもよろしいでしょうか。
何もメモを取らずに聞いた場合とそうでない場合、話し手の印象は大きく変わります。
更に活用すべき上級テクニック
メモの持つ創造する力
日付を入れる事で過去の情景と紐づける
メモを取った結果が改善を産み出す
常にアンテナを立てる意識付け
メモは無意識に通り過ぎる事を言語化する
まず取ったメモに日時を入れる事で、このメモはいつ取ったのかを言語化しやすくなります。
例を挙げると
自衛隊では訓練後にAAR(アフターアクションレビュー(レポート))を実施します。
実施した訓練が想定通りの結果を産み出せたのか、問題点は何か、改善すべき点はどこか。
そういった点を洗い出して次の訓練につなげていきます。
その際に普段からアンテナを立てて何かの際にメモを取り日時を記載しておけば、記憶を言語化しやすくなります。
MM通りには訓練が進行しなかった。原因はここだな。
気付いた時にメモを取る事で改善するための行動につながるのです。
今の世の中は情報過多社会です。
スマホ、テレビ、日常生活。
あらゆる情報が氾濫しており、ほとんどの方は情報を無意識にスルーしています。
自分にとって必要な情報も気のゆるみでスルーしてしまう事も多々あります。
だからこそ、教育隊では班長達が口酸っぱくメモを取れ。
常にアンテナをはって意識しろ、と言うわけです。
まとめ
メモを取る事であいまいな記憶を定着させる
メモは話している相手に興味関心を抱かせる
常にアンテナをはって必要な情報をスルーしない習慣をつくる
自衛隊では雨の日の訓練も多いため、現役の頃は防水メモ帳をよく使っていました。