勤務歴１５年以上の元自が自衛隊の職種を【徹底解説！】～化学科～

職種紹介は陸自ナビクマの勤務経験に基づき、これから自衛官を目指す人に向けて書いています。

少々偏見も混ざっていますがご了承ください。

陸自ナビクマ

ひ、ひよこ教官～、、化学科について教えてください。。。

うむ。化学科は放射線物質や化学兵器、生物兵器等で汚染された地域、人、物を除染を担任する職種だ

ひよこ教官

陸自ナビクマ

も、もっと詳しく知りたいです～

地下鉄サリン事件がきっかけで脚光を浴びた職種なんだが、どれだけ健康な人でも化学兵器を受けたらひとたまりもない。当時化学科の部隊がサリンで汚染された地下鉄に乗り込んで一帯を除染したことで存在を世に知らしめた。それまでは化学兵器を取り扱う怪しい部隊だ。無くせと叩かれていたぞ

ひよこ教官

化学科の役割

【出典】陸上自衛隊

写真は東日本大震災で水素爆発を起こした福島第１原発に放水作業をしている様子です。

当時地上からは車両で空からはヘリで放水を行い冷却を試みました。

写真ではよくわかりませんが、高濃度の放射線が一帯を汚染しており隊員達は命がけで作業を行いました。

この作業（ヘリでの放水含む）は日当手当約４万円が支給されています。

東海村JOC臨界事故でも災害派遣として化学隊が中心となり派遣されています。

【出典】陸上自衛隊

写真は化学兵器によって汚染された地域を除染している様子です。

化学兵器の種類によって色を変える特殊な検知紙と器材によりどのような兵器が使われたのかを特定。

その後薬剤を散布し除染します。

装備品の重量に加えて除染器材を持っての作業は相当な体力を要求します。

化学防護衣と呼ばれる化学兵器を体に取り入れないための装備品を着て除染にあたります。

また防護マスクを着けています。

化学兵器には極めて有効な装備ですが通気性が全くないため非常に大変な作業です。

生物兵器とは細菌やウイルスなどを使用し人や動物に被害を与える兵器です。

1925年ジュネーブ議定書により使用が禁止されています。

史実において中世に多くの死者を出したペスト、天然痘、炭疽菌などです。

化学科の部隊は生物兵器に対しても防護、除染を行います。

自衛隊では化学防護衣の他に使い捨てのタイベックスーツを着用し任務にあたることもあります。

豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」における派遣の際にも使用されました。

化学防護衣に比べて軽量かつ使い捨て出来るというメリットがあり長時間の作業にも何とか耐えれます。

東日本大震災においてもかなり使用されました。

化学科の良い所

配属時に化学知識ゼロでも問題ありません。

新隊員後期教育、陸曹昇任時化学学校でしっかりした教育を受けます。

また他職種でも化学学校で特殊武器防護に関する教育を受けることができます。

化学科は地下鉄サリン事件以降、テロとの戦いに備え少しずつ部隊規模を拡大しています。

戦闘職種に比べるとまだまだ少数ですが少しずつ枠が増えています。

化学科のデメリット

化学防護衣を着ての演習は過酷です。

化学科だけでなく、ほぼ全ての職種で野外演習時は特殊武器防護に関する訓練を実施します。

真夏３０度を超える気温での活動は体力に自信がある自衛官でもきつい訓練です。

また化学科の部隊は任務の特性上、女性自衛官の配置が制限されています。

まとめ

陸自ナビクマ

うーん。。。化学科良い所もいっぱいあるんですね～

ああ。それまで興味なかったのに化学科に入って化学に目覚めた人もいる。ただ表面だけでなく辛い部分もよく考えて選ぶのが長続きするコツだ

ひよこ教官

陸自ナビクマ

他の職種も教えてくださーい

勿論だ。他のもしっかり見て自分にあった道を選んでほしい

ひよこ教官

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